2016年11月 パイロット来日のこと 1
2016年1月29日、わたくしは満たされた気持ちで家へ帰ってまいりました。この日はアルバート・ハモンド来日公演。このときのバックバンドにてベースを弾いていたのはそう、パイロットのベースボーカル、デヴィッド・ペイトンさんでした。"A Pilot Project"から1年と半年、パイロット来日頼む頼むと毎晩血の涙を流しながら待っていた人々は「アルバート・ハモンドのうしろにデヴィッドがくる」と聞いた途端ものすごい勢いでチケットを予約した(たぶん)のです。
ステージを降りてお客さんに握手しながら歌うアルバート、を見つめながらニコニコ笑顔でベースを弾くデヴィッド。曲の合間にタオルで手汗をふくデヴィッド。カジュアル席からデヴィッドを見ながら私は、なんてチャーミングなおじいさんなんだ、ああ次はパイロットで来てくれ、いや来るよな、これは来るよな、パイロット来るわこりゃ、と思っていたのでした。
そして時は流れて2016年5月の末、英国音楽Vinyl JapanのFBにてパイロットの動画や画像の投稿が。これは?これはもしや??待つこと数日、ついに待ち望んでいた文字が現れたのです。「パイロット来日」が。
ハイさらに時は流れて2016年11月21日。わたくしは午後渋谷に降り立ちました。天気は傘を差さないでもまあ耐えられる程度の雨。寒い。場所は道玄坂のduo MUSIC EXCHANGE。入ったらすぐステージの広いライブハウスです。
椅子席はほぼ満員、立ち見もいい感じに並ぶ、盛況と言って差し支えない混み具合。場所を確保し(立ち見)プロペラのTシャツを買ったら準備万端!照明が暗くなるのを待ちましょう。
この日はオープニングアクトとしてSHEEPのステージがありました。SHEEPの1st『TOKYO SHEEPEST POP』にはデヴィッドがゲストボーカルとして参加していますね。
HISAさんが多忙のため欠席というのは残念…しかしSHEEPのライブを見られたのは事実!『TOKYO SHEEPEST POP』も『ORDINARY MUSIC』も大好きな私には嬉しすぎる!たまらないひねくれポップの「僕の中のメロディ」や「クレヨン」をライブで聴けるなんて!!
パイロットに向け士気を高めるのに十分な盛り上がりを見せました。ああ、ふつうにSHEEPのライブにも行きたい。
そしてついにメインアクトのパイロット!黄色い声援でお迎えだ!!
がーらっぺーにーいんまいぽーけっ!!!のコーラスに早くも力が入る「Penny in my Pocket」でスタート、それからビリーの曲を2曲「Do Me Good」と「Your Devotion」。おおお…デヴィッドが歌ってる…デヴィッドが歌ってるよ…
前回公演にて噂を聞きし「Your Devotion」、今回も歌詞はデモ版に近いもので「Jearnott, you know I need you」と歌われていました。「ビリーには大きな緑の目のガールフレンドがいたんだよ〜」とデヴィッドの説明付き。泣くだろうが。
それから「Canada」のあとに第一次APPコーナー、「Prime Time」と「Games People Play」。「Games People Play」のギターソロ前のじらされ感たまんねえっすね!たまんねえっすね!!
つづいて1stより「Over the Moon」。これね、2014年に錦糸町でパイロットオフが催された時にね、デヴィッドがビデオレターで歌ってた曲なんですよね。「Anytime you need a friend I won't be very far away♪」ってあのとき画面越しに歌われて泣いたもんじゃないですか。それを今直接歌われてるわけじゃないですか。泣くだろうが。走馬灯に出るわ。
だいぶあったまってきたところで「Get Up and Go」!ファン人気の高い1曲ですね。ハンドクラップの嵐です。「Nobody else」の「No」のとこの高音がきつそうなデヴィッドにきゅんきゅんきます。無理しないでほしいけどきゅんきゅんきます。
ここで一旦ステージがイアンだけになりまして、ギターソロで「Alfie」からのインストナンバーを聴かせていただきました。つづいてデヴィッドがステージに戻ってきてふたりでの「Lovely Lady Smile」。しっとりしっとり。
さて、10分休憩を挟みまして第二部が開演。今度はイアン抜きのセットでデヴィッドのソロ曲が演奏されました。『Fellow Man』からの心持ちハードな「I've been Here Before」、そして『Under the Sun』からの表題曲「Under the Sun」。ああ「Under the Sun」、私がパイロットにハマりはじめたころにデヴィッドが発表してた曲だったな…なんか不思議な感じがする…いまパイロット来日してるんだな…
そしてイアンが戻ってきて第二次APPコーナー。ついにきました「Sirius」からの「Eye in the Sky」です。これもじらしが魅力な曲ですね…イアンのギターが放たれる直前ほんと息止まる…
APPからもう1曲、「Dancing on a Highwire」。思えばAPPからの曲、元々の曲でデヴィッドがボーカルとってた曲は演奏されませんでしたね。どれも高音が激しいか…
「ライブで初めてやる曲だよ」と前置いて始まった次の曲は4thより「Monday Tuesday」。こ、この曲はライブで聴くとは思ってなかった!やわらかくて切ない曲はいまのデヴィッドの声が合いますね。
そろそろ終盤か、「ハンドクラップの時間だよ!」と始まったのは「Call Me Round」!つづけて「Just A Smile」!わたしデヴィッドの「make you mine」の発音の仕方にものすごく萌えるんですけどわかっていただけますかね!!どうでもいいですね!!
…こんなところで本編は終了。あと2曲、確実にあと2曲は残ってるぞ。会場の全員がそう思っていました(たぶん)。
アンコールを望む拍手をそう長引かせずに再びステージに登場するパイロットさん。デヴィッドの「あと2曲だけやるよ!」のMCでアンコールのはじまりです。どの曲やるのかわかりすぎる。そんなバンドそうそうないぞ。
というわけで「January」!椅子席のみんなも立ち上がって合唱&ハンドクラップ!「Sun, like a fire♪」への「ファイヤー!!」が楽しい!もうだいぶ涙が止まらない!!
そして最後は「Magic」。歌い出しは客席のみんなに任されました。なんで涙が止まらねえのかわかんねえ…嬉しいのか悲しいのかなんかとにかく感極まって泣いてたことしか覚えてません…
というわけで生きてるうちにパイロットのライブを見るという悲願が達成されました。最終的に私は生まれたての小鹿のようになりました。
帰り道は雨も上がって、湿気は強くも過ごしやすい気候に。ああ、明日もあるのに。明日の高田馬場となんなら明後日のファンミーティングにも行くのに。現時点でこんなに感極まってて大丈夫なんだろうか。
なんだかどうにもこうにもホワンホワンした思いを抱きつつ、とりあえずまっすぐ家に帰りましたとさ。