From The Album Of The Same Name(パイロット)
※カッコ内は邦題


アルバムについて
1974年EMIより発売の記念すべきデビューアルバム。なかなかひねくれたタイトル。
プロデューサーはアラン・パーソンズ。
メンバーはDavid、William(Billy)、Stuartしか写っていないがIanも事実上はメンバーだったという。
「Girl Next Door」「Lovely Lady Smile」「Over The Moon」は分からないけど、それ以外は確かにイアンの音かと思われます。
じゃあなんで「High Into The Sky」だけはクレジットされてるんだろう?
最初にレコーディングしたとかそういうこと?それとも逆?

それはさておき、当時は「もとBCR」だったりなんだりでアイドルとしてもてはやされ、
後にそれが一因となって脱退しちゃう人も出てくるわけだけど、
全員顔はかっこいいんだからしょうがなかったんじゃないかな!
…って思うのはファンだから?いやいやそんなことは無かろう。
でも音楽は聴けば聴くほど発見があり、
音楽仙人(または音楽バカ)にしかできないような業がたくさん詰まってるように思います。
曲のレビュー中で「さりげなく~が良い」を連呼してますが、そうとしか言いようが無くて。

で、さらに歌ったりコピったりしてもすごく楽しい!
気軽にでもがっつりにでも聴ける大好きなアルバムです。私の現在の無人島レコード!
晴れた昼下がり(平日だと尚良し)に散歩などしながら聴くと確実に惚れます。


収録曲
・Just A Smile(こぼれる微笑み)
シングルは1974年6月発売、B面は「Don't Speak Loudly」
1975年9月にもう一度リリース、そのB面は「Are You In Love」
デビューシングルかつアルバムのトップバッター。
ハイトーンで爽やかなボーカルとかわいいメロディーが堪能できます。
イントロのギターがビートルズっぽいっていうのは言うだけ野暮っていうかヒドイ言い方でしょうか。
それはともかく!
一番と二番のボーカルはオクターブ違うわけだけど、一番の方(低い方)はけっこうおぼつかない感じ。
そこが微笑ましくて私は好きです。まあファンですから…
手拍子や前途のギターがステキ。

・Magic
シングルは1974年9月発売、B面は「Just Let Me Be」
1987年にもう一度、「January」のB面。
パーフェクトポップを問われれば私はこの曲を挙げます。
一曲聞き終える頃にはなんとなく歌えるようになっているほどのキャッチーでかわいいメロディー。
もう、一体今までに何人の人がこの曲の虜になったんでしょうか。もちろん私もその一人です。
ただこの曲、歌の直前の「ちゃらら、ちゃーん」の「ちゃらら」の部分が全体がズレて聞こえる。「だだんっ」て。
仕様?ミス?だいぶどうでもいいことですけれども。
あと個人的には最初のサビのベースラインが好きです。歌う歌う。

・Lucky For Some(幸せを求めて)
ここで前の二曲で高まりに高まった気持ちがすとんと落ち着く。しっとりしてます。
つなぎの曲って言ったらそれまでだけどこの曲が無いと嫌だ!
だってピアノとフルートがとにかく美しい。フルートの音が聞こえるとなんか嬉しい。
さりげなくベースもなかなか歌ってます。

・Girl Next Door(僕のそばにいて)
何かとビートルズっぽい曲。この「ビートルズっぽい」って形容詞はどうにかしたいところです。
でもトランペットとサビのベースのうなり方がビートルズっぽくて。(このトランペットはほんとに「Penny Lane」で吹いた人らしい!)
ピアノとベースの絡みが大好きです。Aメロの「だーららーららんっ」ってところ。
歌の構成もすごく好きです。だんだん張りを強めてく感じの。
ああーサビのコーラス最高。うまく言えないけどとにかく最高。
あああーフェードアウトもったいねえー。ずっとこのベース聴いてたいー

・Lovely Lady Smile(ラヴリー・レディ)
ボサノバ風の一品。それでもいかにもなボサノバになりきらないところが流石。(というか何というか)
パイロットらしくないと言われた、というインタビュー記述をどこかで見た気がするけど、
こういう感じの曲はのちにも(ビリーのソロにも)ちょこちょこ出てきますね。
もう一度言うけどボーカルのおぼつかない感じが微笑ましい。
それからこのスペイン語詞、どうにも笑いながら歌ってるように聞こえる。スペイン語の発音がそういうもんなのか否か。
これもフルートソロがあるのでちょっと嬉しい。
ところで来年2012年でDavid&Maryのご夫妻は結婚40周年を迎えるようです。めでたい。

・Sooner Or Later
このイントロ好き!かっこいい!ピアノもベースもギターもドラムも一丸と!
あれ、でもイントロのギターちょっとずれたような…まあ気にならないけど。
「I'm saling~」の直前のドラムのフィルインがまたかっちょいい。
そしてそこからのギターもヤヴァイ。ぱねえ。(死語を巧みに用いてみた)
いや、どこ取ってもかっこいいなーこの曲。メロディーもかわいいと言うよりずっとかっこいい。
これもフェードアウトもったいないー。ずっとこのギターの掛け合い聴いてたい。
ところでこのギター、スピーカー右と左で違う人が弾いているような気がするのは私だけ?
もっと言うと左がイアン、のような気がする。そうなると右はデヴィッド?
憶測に過ぎない話ですが。

・Don't Speak Loudly
レコードではここからB面。
リズムがかっこいい。がっ!ががっ!と。
サビのドラムがドコドコ言っててこれもまたかっこいい。
…あの、ギターソロの前で「S***」って聞こえる気がするんですけどこれ幻聴でしょうか。
気になりだしたらどんどんそう聞こえてくる。というか、なんで?
それはさておきピアノもかっこいいぞ!掘っても掘ってもかっこいいな!

・Over The Moon(月への想い)
この曲もまたメロディーがビートルズっぽい。ビートルズっぽいって言うの本当にやめたい。
ホーンが美しいです。あ、ハープシコードの存在に今初めて気づきました。このがんばり屋さんめ。(謎のフォロー)
あーシンセの音が最高。みゅーみゅーっていうかうゅーうゅーっていうか。文字に出来ないけど。
この音も「パイロットの音」ですよね。

・Never Give Up
珍しくこんなにワイルドに歌ってるのにどうしてこんなにほのぼのするんだろうか。
ここまでさんざんカワイイ歌を聴いてきたからだと思います。
この曲に始まったことじゃないけど裏メロ的に動くギターがかっこいい!!
そしてAメロとサビのギャップ!かわいいなちくしょう!声高え!
うおうここでもシンセが面白いことを!書くのが忙しいよ!

・High Into The Sky(青空に向って)
コーラスがかわいい。
歌直前の「うぁーん」みたいな音は声なのかギターなのかよく分かりません。
3回目くらいになるとギターかなって感じがするからまあギターかな。
何度でも言うがシンセがかっこいい。ベースもかっこいい。やべえまたかっこいいしか言わないレビューになる。
雰囲気は「Sooner~」に近い感じ?こっちの方がよりハイテンションか。
ところどころで手拍子がいい感じ。
これもAメロとサビがけっこうなギャップ。サビ(というかコーラス)かわいい。

・Auntie Iris(アイリスおばさんの詩)
アホカワイイ系。ビリーが歌っても良さそうな感じ。
ちょこちょこっとこういう曲をちゃんと入れてくるあたりがエラいと思う。
何を基準に言っているのか自分でもよく分かりません。
またさりげなくギターが面白い!

・Sky Blue
さんざんビートルズ連呼しましたがこの曲に関してはフーっぽいと思う。特にサビ。
ほらそう思えばドラムもちょっとキースを意識しているように聞こえませんか。どうでしょうか。
ギターの音が70年代しててウケる。もはやウケる。いや、そりゃもう大好きですよ。
オーケストラがちょっと長くて大げさかな。70年代だから?


今回のレビューもやはり「かっこいい」「面白い」に取り憑かれたようなレビューだな…


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