Rarities (オリジナルアルバム未収録曲)
・Just Let Me Be
1974年9月発売、2枚目のシングル「Magic」のB面。
おとなしく始まって途中ではじける展開、オーケストラの使い方などなど、
ビリーのソロに雰囲気が近い気がする。
曲調もポップでリズム重視な展開ですごくビリーらしくてかわいいんだけど、
「I hate the way you move」って。ちょっと歌詞に耳傾けると素直にきゃーきゃー言ってられん。
そこもまたビリーらしいのかな。
・Just A Smile
デビューシングルのものとはバージョン違いの1975年9月発売、5枚目のシングル。B面は「Are You In Love?」
アレンジをビリーが手がけているもののそのビリーがちょいとやらかした、みたいな噂を小耳に挟んでいたのですが、
うーん、確かにこの覚醒しきらぬ感じはやっちまってるのかもしれない…
曲調的に「You're My No.1」や「Bad To Me」みたいな跳ねる感じにした方が合いそうな気もする。
でもアコギの音がよく聞こえる点は好きです。オーボエの音もかわいいし。
・Don't Speak Loudly
1974年6月発売、1枚目のシングル「Just A Smile」のB面。ややこしいな。
全体の雰囲気は変わらないけど、細かいところがアルバム収録バージョンと違う。
間違い探しのようになかなか楽しめます。とりあえずざっと聞き比べて気づいた違いは、
・イントロ(歌の直前)にギターが「うん、ジャーン」って入る
・間奏の「てれれれれん」ってギターを一本で弾いている
・ギターソロも一本で弾いてる…というかキーボードが併走してない?この2つはとりあえず音が薄い気がする。
・ソロ後のギター(「てててって、てれれー」ってところ)は、うーん、ギターが少なくとも1本無いような。
こんなもんで。他にも気づき次第追加する予定。ギターの擬音がちょっと残念ですが、お見逃しください。
それにしてもその1、こっちにも「S***」入ってるんだなぁ…
それにしてもその2、ドラムがかっこよすぎる。
・Are You In Love?
前途した通り1975年9月発売、5枚目のシングル「Just A Smile」のB面。
アコギの使い方やほの寂しくも暖かい雰囲気や、サビでたまらなくポップになる展開など、
こっちはデヴィッドのソロに雰囲気が近い気がする。
ギターの重ね方が凝っててステキ。
・Lady Luck
1975年11月発売、6枚目のシングル。アレンジはピップ・ウィリアムズによる。B面は「Dear Artist」。
これを最後にビリー・ライオールは脱退。
主にオーケストラがそう思わせるのかもしれないけど、ビリーの曲だと思ってました。違いました。
でも「Why did god~」でいきなりファルセットのボーカルとピアノのみになるところとか、ビリーっぽいなと。
デヴィッドがそれだけビリーに影響を受けていたということなのか、単に私の思いこみなのか。
何にせよものすごいイギリス臭。大好きです。いくらでも嗅げます。
・No Ties No Strings /David Paton
1980年にEMIから発売されそうでされなかったデヴィッドのファーストソロより。唯一出たシングルのA面。
この曲調はどうにも説明しづらいのですが、「ねじれポップ」や「ストレンジ」で表せるでしょうか。そりゃもう好きですとも。
少しだけプログレッシヴになったけれどもあまり違和感は無い。サビなんてパイロットそのまんまのようだし。
ところでこのギターソロ、ちょっとジョージ・ハリスンっぽいと思ったのは私だけ?
・Stop And Let Go /David Paton
1980年に発売されなかったデヴィッドのソロふたつめ。こちらはシングルB面。
前曲と似た感触。ねじれ、プログレ、ストレンジ?APPを経てのこの音作りなのでしょうか。
ギターの音がカッコイイ!
以上のレビューは「A's B's & Rarities」によりました。
・Pamela / Scotch Mist (1974)
パイロットの変名バンド「Scotch Mist」による唯一のシングル「Ra-Ta-Ta」のB面。(「Ra-Ta-Ta」は未CD化なんでしょうか)
「愛を以てしても庇いきれない(微妙すぎて)」と聞いていたのでちょっとドキドキしながら聴きましたが、
…うーん、確かに微妙。
もうちょっとギターちゃんと揃わなかったかな、とか、もうちょっとボーカル安定しないかな、とか。
間奏や後奏の不思議な感じとか、良い感じになりそうな雰囲気は少しあるんだけども。
音源はクレイグホールスタジオで録ったデモをそのまんま使っているらしい。
それだけスコッチミストに対するやる気が無かったということかもしれないけど、うーーーん…
・Magic (original version)
イアン加入前に録音されたバージョンとのこと。アルバム収録バージョンとはけっこう違う。
キーが低い、ギターがおとなしい、ピアノが前に出ている、オーケストラが無い、コーラスが子どもの声じゃない、
そしてキーボードがピカピカしててかわいい!
なんとなくだけど、あまり70年代な感じがしないような。これはこれで。
・Just Let Me Be (demo)
どういった段階を経て正規リリースのバージョンに至ったかがちょっと分かって楽しい。
オーケストラが無いとこんなにスカスカなのかー!なんか微笑ましい。
あとコーラス(「Just let me be myself」のところ)の声が明らかにビリーでこれまた微笑ましい。いやされる。
以上のレビューは2009年のRPM版「From The Album Of The Same Name」(RETRO 857)によりました。
(よしださん、ありがとう!)